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Krinkle 織り — 回転の中心が1本の直線に宿る

縁を波に差し替えたModulo Krinkleの布地見本。中心の2枚だけ茜色
Modulo Krinkle(第28作)の縁をひと山の波 y=A·sin³(πt) に差し替えた布地見本。茜の2枚が180°回転の軸を挟むタイルで、その境界の1辺だけが直線のまま残る

なにか

Spectre 織り(意匠化第1号)で定理化した噛み合い条件——x(1−t)=1−x(t) かつ y(1−t)=y(t) なら縁はどんな曲線でも噛み合う——が、生まれたばかりの Modulo Krinkle にもそのまま通るかを試した。符号の割り当てだけが違う: Spectre は辺番号の偶奇だったが、Krinkle は内部辺が必ず「片方のタイルの下端パス×もう片方の上端パス」で共有される(6,128本を全数検査)ので、下端=+・上端=−とすれば自動的に噛み合う。

例外がちょうど1本だけある。オフセット版の平面は「最初の基底辺の中点を中心に180°回す」ことで閉じるが、その基底辺自身は回転で自分に写るため、両側のタイルが同じ符号でぶつかる。噛み合いの条件を解くと、この辺だけは y≡0——直線のまま残すしかない。つまり布のどこか1か所に、対称性の中心が1本の直線の辺として必ず刻まれる。数理の制約がそのまま意匠のアクセントになった(茜の2枚)。

どう作ったか

機械検査は5件: 内部辺の下端×上端ペアリング(例外1本まで含めて全数)・意匠化した縁の隣接一致(10⁻¹⁵)・面積は非中心タイルが厳密保存で中心の2枚だけちょうど ∫y dx の差・自己交差なし・SVG実物。

→ Modulo Krinkle(土台の置き方はこちら)

→ Spectre 織り(噛み合い条件2式の初出)

出典

数理
Miki Imura, arXiv:2506.07638 (2025)。縁の意匠(ひと山の波・配色)は本ギャラリーのオリジナル=意匠化第2号
生成
generators/krinkle-weave.js(A=0.16・下端+/上端−・中心辺は直線)