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ジャイロイド×チューリング

ジャイロイドの曲面の上でチューリング・パターンの数式を解き、曲面全体を覆う縞を描いた。

ジャイロイド曲面の上を藍と生成りの縞が流れる。曲面上の反応拡散
ジャイロイド(第21作)の曲面の上で Gray-Scott 反応拡散(チューリング・パターンと同じ数式)を走らせた。縞は曲面の首をくぐり、穴を回り込んで流れる

なにか

蝶の翅には2つの数理が同居している。鱗粉の内部構造はジャイロイド(構造色=ミドリシジミの緑)で、翅の模様は反応拡散(チューリング)である。その2つを1枚の曲面の上で本当に同居させたのが、この作品である。ジャイロイド曲面を画布にして、シマウマの縞を生む数式を走らせる。

平面と違うのは、この画布には縁がないこと。周期で巻いたジャイロイドは閉曲面(オイラー標数−8=穴が5つ相当)なので、縞はどこまで行っても途切れず、首をくぐり穴を回り込んで、曲面全体をひとつの模様で覆う。

どう作ったか

メッシュの頂点を周期で巻いてグラフにし(全辺がちょうど2つの三角形に共有される、つまり閉曲面になっていることも確かめた)、その上で Gray-Scott をグラフ・ラプラシアンで解いた。パラメータは第8作チューリングと同じ F=0.055, k=0.062 である。道具の校正には対照実験を使った。同じソルバを平面(三角格子トーラス)にかけると、ちゃんと平面の縞が立つので、変えたのは幾何だけになる。注意がいるのは時間刻みで、平面格子で安定だった dt=1 はこのグラフでは発散するため、dt=0.45 に落として解いた。解は有界で、同じ種なら結果は完全に同じになる。

→ ジャイロイド(画布になった片親)

→ チューリング・パターン(もう片方の親)

出典

数理
A. Turing (1952)・Gray-Scott は Pearson (1993)。蝶の翅のジャイロイド構造色は Michielsen & Stavenga (2008)。組み合わせは本ギャラリーのかけ算第6号
生成
generators/gyroid-turing.js(頂点2,764・26,000ステップ・dt=0.45)