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アンマン–ビーンカー

正方形と45°菱形を、4方向に重ねた平行線の網から作り、3,884 枚の非周期タイリングにした。

正方形と45°菱形によるアンマン–ビーンカー・タイリング。8枚の菱形の星が散らばる
正方形(藍)と45°菱形(生成り、薄茶は向き違い)の2種類で、辺の長さはすべて同じである。8枚の菱形が集まる星があちこちに現れるが、全体は決して周期しない

なにか

ペンローズ(1974)が黄金比と5回対称の非周期なら、こちらは銀比 1+√2 と8回対称の非周期である。1982年ごろ、在野の数学者ロバート・アンマンとオランダの学生ベンカーが独立に見つけた。正方形と45°菱形という、どちらも単体なら平面を周期的に埋められるありふれた2種が、マッチング規則の下では決して繰り返さない配置にしか並べない。枚数を数えると、菱形と正方形の比は √2 に近づく。コピー用紙の縦横比と同じ数が、枚数の比として現れる。

作り方が今回の主役で、置換ではなく de Bruijn の多重格子の双対を使った。45°刻みの4方向に平行線の族を重ね、線の交点1つを菱形1枚に「裏返す」と、この非周期タイリングが一撃で出てくる。これは4次元の周期格子 Z⁴ を斜めに切って射影する方法と等価である。つまり非周期タイリングは、高次元の周期パターンの影である。1984年に発見された準結晶(8回対称の電子回折を示す合金もある)が「結晶でないのに秩序がある」のも同じ理屈による。

どう作ったか

多重格子の双対化は、ほかのライブラリに頼らない 60 行ほどのコードで自分で書いた。3,884 枚のどの辺も長さ1で(誤差 10⁻¹⁴ 以下)、形は面積 √2/2 の菱形と面積1の正方形の2種類だけである。菱形と正方形の枚数の比は 2275:1609 = 1.4139 で、√2 と 0.02% で一致する。乱数で選んだ 2,000 点はどれもちょうど1枚のタイルに含まれ、隙間も重なりもない。辺の向きは4方向に 1% 以内で均等に分かれていて、8回対称を統計として持っている。

→ ペンローズ P3(黄金比・5回対称の従姉妹)

→ モアレ(「周期のずれが新しい秩序を生む」の最も身近な形)

→ 見取り図(「置換」に続く第2の作り方=射影が加わった)

出典

数理
R. Ammann(1982頃・私信で流通)・F. P. M. Beenker, TH-Report 82-WSK-04 (1982)。双対化法は N. G. de Bruijn, "Algebraic theory of Penrose's non-periodic tilings" (1981) の一般化
生成
generators/ammann.js(4方向の多重格子・オフセットは決定的な定数・半径16)