チューリング×ミウラ折り
なにか
収蔵品どうしのかけ算第2号で、見取り図の応用メモ「折り目が模様を誘導するか」をそのまま実験にした。シマウマの縞を生むチューリングの数式に、ミウラ折りの折り線の上だけ化学物質が拡散しにくい——折り目は溝であり、溝は物が通りにくい——という見立てを1つだけ足す。すると同じ数式・同じ種から、まったく別の縞が育つ(対照実験との相関0.17)。しかも縞はただ乱れるのではなく、拡散の遅い折り線に引き寄せられ、縦の折り線に沿って走るようになる。生き物の模様が体の折り目や境界(指の間・ヒレの筋)に沿いやすいことの、いちばん小さな模型になっている。
どう作ったか
拡散項を流束形式 ∇·(m∇u) に書き換え、折り線上だけ m=0.12、他は m=1 とした。m≡1 に戻すと元のチューリングの計算と数値まで一致する(最大差10⁻¹³)ことを機械検査していて、これで「実験で変えた変数は折り線だけ」を保証している。ほかの検査: 濃度の有界性・模様が育つ・同シードの対照実験と相関が0.8未満・縞が対照比で折り線側へ寄る(相対シフトの符号が複数スケールで一致することを確認済み)。
出典
- 数理
- Gray-Scott モデル(Pearson 1993)× ミウラ折りの折線幾何(三浦 1970)。掛け合わせは本ギャラリーの自由実験=既存研究の再現ではない
- 生成
- generators/miura-turing.js(160×100格子・10,000ステップ・対照実験つき)